農業・漁業が盛んで若者がいきいきと活躍する八峰町

♪秋田名物八森ハタハタ〜♪秋田音頭に出てくる八森とは八峰町の旧八森町エリア。ハタハタやあわびなどの漁業、菌床シイタケや梨、カミツレなどの生薬を栽培する農業が盛んです。こうした産業が若者をはじめいきいきと活躍する人々の生活を支えています。

日本海と世界遺産白神山地に囲まれて暮らす

日本海と山々の美しい景色が日常になる八峰町。ビューシーライン（101号線）ドライブは観光客にも人気

八峰町さくらまつり。子どもからお年寄りまで楽しめるイベント多数。田舎ならではのほっこりした時間が流れている

秋田県八峰町といえば、なんといっても日本海と世界自然遺産白神山地に囲まれているという、類い希な自然環境が自慢です。秋田県のなかでも山本郡と言われるエリアに属しており、山本郡は近隣の藤里町、三種町の3町で構成されています。 八峰町は秋田県の北西部に位置し、東は世界自然遺産「白神山地」の登録地を有する藤里町、西には日本海が広がり、北は青森県に接しています。では、さっそく八峰町の四季と共に町をご紹介しましょう。

春は日本海が見渡せる丘陵地の「御所の台ふれあいパーク」が桜の名所として賑わいます。八峰町さくらまつりは4月中旬〜5月上旬に開催され、さまざまなイベントが目白押し。企画側でおもてなしをするもよし、お客さんとして屋台を満喫するもよし！町のみんなで春の訪れを喜ぶお祭りです。こうした町のイベントで大活躍するのが若者のみなさんです。町の文化祭や音楽祭の運営・演出を担当したり駒踊りや例大祭などの神事への参加も活発です。

雄島花火。スターマインが海面に映え、花火と水面との光のコントラストは夏の風物詩

三十釜（真瀬渓谷）の紅葉。岩と岩の間を勢い良く流れていく水と奇岩が織りなす流れは変化に富んでいる

夏は雄島花火大会。雄島（おしま）とは、八峰町の海岸から約100m沖に浮かぶ小さな島。その頂上には鳥居が立っており、神秘的な風格が漂います。その島から約1000発の花火が打ち上がり、光と音の饗宴が楽しめます。約2万人の観光客で町が賑わう一大イベントです。

秋は紅葉の美しさが日常を包み込みます。特に「真瀬渓谷」は毎年訪れる方も多い紅葉の名所。白神山地を源流とする真瀬川にある景勝地で、奇岩と美しい清流を心おきなく満喫できるスポットです。また八峰町からアクセスする二ツ森登山も人気です。

ハタハタ漁の様子。八森漁港や岩館漁港では釣りができ、冬の時期はハタハタやアジなどが釣れる

農業は町を支える大切な産業。菌床しいたけは町の一大産業で若者の参入も増えている

 八峰町の冬はハタハタ漁業で一気に活気づきます。そのまま焼いて食べたり、ハタハタ寿司やしょっつる(塩魚汁)にしたり、さまざまな調理法で味わいます。こうした季節の海の幸がお手頃価格で購入できる日常もこの町のうれしいところ。また、県内外からの釣り人で年中賑わっているのも特徴です。

農業や漁業が盛んな八峰町。若者が安心して生活できる背景には、町の子育て応援・支援が充実していることも理由のひとつです。例えば、３才未満の保育料半額、高校生まで医療費無料、赤ちゃん誕生祝い金や入学祝い金支給、小中学校給食費半額など、町全体で子育てをフォローしています。

子育て・教育に関する情報はこちら
http://www.town.happou.akita.jp/lifeevent/kosodate.html

さて、次のページでは町民も日常的に訪れ、観光地としても人気のパワースポットをご紹介します！

立ち寄ると元気になる2つのスポット

はちもり観光市は北部漁港敷地内で昭和62年から開設。周辺海岸や魚の水揚げ風景を見ることもできる。値切り交渉もよし、立ち話もよしの観光市！

店内の鮮魚店では、注文に合わせて目の前で捌いてくれる

最初にご紹介するのは海の幸がてんこ盛りの「はちもり観光市」。土日限定開催ですが、開店時間の９時を過ぎると常連さんや遠方の方々が続々と来店。「今日は何があるかな〜楽しみだ」そんな心の声が聞こえてきそうな足どりです。組合長の山口敬市さんの経営する山口鮮魚をはじめ、全部で10店舗ほどのお店がならび、漁港町ならではの活気が溢れています。

「このサバ、二枚？三枚？どうやって食べる？」お客様との会話が弾む観光市。何枚におろせば、どういう食べ方ができるのか、なかなか聞きづらい細かいところまでプロがレクチャーしてくれます。

大きな鍋で作るつみれ汁は絶品。開店早々、家族でつみれ汁を注文する人が多数。八峰町のファミレスか!?

おにぎりややきそばのほか、赤飯、まぜご飯、かけそば、かけうどんなどシンプルながら懐かしい味わいのメニューが並ぶ

はちもり観光市を訪れる何組もの親子連れが、まるでカフェでコーヒーを注文するように、気軽に「つみれ汁」を食しています。なんと200円。通い慣れた人たちにとっては「ここに来たらまずはこれを食したい！」という存在のようで、売り切れ御免の1杯です。

「ふれあい食堂」では地元のお母さんたちが慣れた手つきで数々のメニューを調理。炊きたてご飯で握ったおにぎりやかけそばなど「結局日本人はこれが好き！」という素朴なメニューがズラリと並びます。

焼き場は予約可能。食べきれないときはお持ち帰りのパックをいただこう。魚介類の料金は季節により異なる

新鮮な魚をその場で食べられる囲炉裏コーナー。組合長の山口さんは「アベック（カップル）が来たときはちゃんと量を考えて渡しているんだよ。まずは食べたいもの言ってくれれば、ちゃんとしてあげるから！」と話します。今回は「中トロ食べたい、帆立食べたい！あとお任せで！」と注文したところ、なんとヤリイカやほっけもついて1500円！安い！特に夏は牡蠣やサザエ、アワビなどの地物が豊富。「八峰町に住んだら、このはちもり観光市で毎週朝ご飯を食べたい！」そんな気持ちになりました。

【はちもり観光市】

住所　秋田県山本郡八峰町八森横間156
電話　0185-77-3774
HP　  http://www.shirakami.or.jp/~kankouichi/
定休日　平日・祝日（土日のみ開催）
営業時間　9:00〜17:00
駐車可台数　10台程度
囲炉裏コーナーは9時〜15時。使用料100円/1h（高校生以上）

白瀑神社の白瀑。陽が木々の隙間から差す光景が神々しい

例大祭の日に行われる「みこしの滝浴び」。町の若者たちが滝壺に入っていくときの気合いは、近くにいるだけでもパワーが伝わる

そしてもう一つ、自慢したいパワースポットがこちら。白瀑（しらたき）神社です。なんと神社の真後ろに神秘的な滝が流れており、その近さと高さに圧倒されるほど。目の前に神社と滝壺が広がる空間で大きく深呼吸すると一気に頭の中がシャキッとしました。国道から近いため冬でも気軽に行くことができます。

8月１日の白瀑神社例大祭に行われる「みこしの滝浴び」は、若者が神輿を担いで滝壺に入っていくのですが、その熱気はすさまじい！全国でもここだけといわれているとても珍しい祭りです。

【白瀑神社】

住所　山本郡八峰町字館10
HP　http://shiratakijinja.com/

次は地元民も大好きなお食事処をご紹介します！

愛され食事処が多数点在！

県内外から「八峰町に行ったら寄りたい場所」として人気のお店をご紹介。混み合う土日を避けて、平日のゆったりした時間にこうしたお店に通えるのも地元民の特権です。

左からリーダーの鈴木さん、山内さん、古田さん。スタッフの穏やかさに思わずほっこり

ブラックサンドビーチカレー（850円）と雄島。ご飯の形と雄島の形が一緒！

明るくて気さくなスタッフが出迎えてくれたのは「ダイニング福八（ふくはち）」。日本海に浮かぶ雄島を眺めながらお食事を楽しめるレストランです。

数ある人気メニューのなかで今回注文したのは、この地域の特徴である黒い砂浜をイメージした、その名も「ブラックサンドビーチカレー」。この辺は昔鉱山の町として栄えた地域で、その鉱山から流されたカラミ石が海岸に広がって黒い砂浜になっているのだそうです。ピリリと辛いビーフカレーは地元のあきたこまちと相性抜群です。

ダイニング福八の店内。系列会社では日本酒も製造しており、店内で楽しめる!?ダイニング福八の店内。系列会社では日本酒も製造しており、店内で楽しめる!?

【ダイニング福八】

住所　山本郡八峰町八森中浜1-13
電話　0185-77-3073
定休日　12/31〜1/2
営業時間　10:30〜15:00
駐車可能台数　10台程度
HP　https://www.om346.co.jp/company/fukuhachi/

100年以上続く笠原果樹園。もぎ取り体験は9月〜10月中旬まで

梨カレー（1300円）。たっぷりの梨がくせになります。お店は2022年に13年目

そしてもう一つご紹介したいのが、笠原果樹園4代目の笠原夫妻が経営する「しらかみカフェ」。主に梨を栽培していて、果樹園で収穫した梨を使ったメニューのおいしさに多くのリピーターが通っています。梨と地元食材をふんだんに使ったメニューは、どれもここでしか味わえないような珍しいものばかり。梨カレー、梨のパスタ、梨のピザなどのほか、梨のタルト、梨のクリームブリュレなどのデザートも好評です。

梨のタルト、梨のクリームブリュレ（どちらも380円/ケーキセット770円）

暖炉のある店内は木のぬくもりが溢れている。週末は混み合うので予約がおすすめ

梨と地元食材をふんだんに使ったメニューは、どれもここでしか味わえないような珍しいものばかり。梨カレー、梨のパスタ、梨のピザなどのほか、梨のタルト、梨のクリームブリュレなどのデザートも好評です。

ご主人の吉範（よしのり）さんの趣味はギター。バンドを結成しています。奥様の昇子さんは地域の子どもたちにピアノを教えているそうで、お二人とも音楽が大好き。お店にはピアノやギターが置いてあり、時々お店でライブを開催するのだとか。こうしたお店が地元にあるって、なんだかとっても心が温まります。

【しらかみカフェ】

住所　山本郡八峰町峰浜水沢字家の下谷地38-4
電話　0185-76-3715
HP　Facebook
定休日　火曜・年末年始（臨時休業あり）
営業時間　11:00〜16:00

次は休日にお立ち寄りいただきたいスポットをご紹介します！

立ち寄りスポットがあちらこちらに！

県内外から「八峰町に行ったら寄りたい場所」として人気のお店をご紹介。混み合う土日を避けて、平日のゆったりした時間にこうしたお店に通えるのも地元民の特権です。

八森いさりび温泉ハタハタ館は、日本海を眺めながら温泉に浸かれるロケーションが最高。塩分を含んだお湯で体の芯からポカポカと温まります。そして、あきた白神温泉ホテルは、開放感あふれる広々した大浴場が最大の魅力。肌がつるつるになると評判の温泉です。じゃらんnetで、秋田県のお部屋の良かった宿ランキング第5位を獲得しました。

お子さんがいる方におすすめなのがあきた白神体験センターです。子どもたちが喜ぶプログラムやたくましさを養えるアウトドア体験も満載なので、県内外から多くの親子が訪れています。シーカヤックや磯遊びなどの海を満喫するメニューのほか、登山やトレッキングなどの山を満喫するメニューも豊富です。

八森いさりび温泉ハタハタ館の岩風呂。身も心も温めてくれる天然温泉

あきた白神体験センターでは大自然を舞台に子どもたちがさまざまな体験ができる

【八森いさりび温泉ハタハタ館】

住所　山本郡八峰町八森御所の台51　地図
電話　0185-77-2770
ＨＰ　Instagram

【あきた白神温泉ホテル】

住所 山本郡八峰町八森磯村100　地図
電話 0185-77-2233
ＨＰ http://www.shirakami.com/

【あきた白神体験センター】

住所　山本郡八峰町八森字御所の台53-1　地図
電話　0185-77-4455
ＨＰ　http://www.shirakami.com/

もうひとつ、休日の立ち寄りスポットとしておすすめしたいのが、八峰町役場移住支援担当のイチオシの「ソフトクリームスポット」！「八峰町ではさまざまなソフトクリームに出会えるのでぜひ制覇してほしい」と担当者。もちろん魅力はソフトクリームだけではなく、いずれのお店も休日の買い物先、お食事処として地元の人々でにぎわう人気店です。

「豆腐」の看板に思わず立ち寄ってしまう松岡食品の豆乳ソフト。味わい深い豆腐が人気の豆腐屋さん

【地元の旬や加工品が魅力の直売所　産直おらほの館】

八峰白神ジオパークにちなんだ「ちそうソフト」。海を表す塩ソフトと大地を表すあずきソフトの組み合わせが絶妙。
住所　山本郡八峰町峰浜沼田ホンコ谷地147-6　地図
電話　0185-76-4649
ＨＰ　http://www.town.happou.akita.jp/docs/2015102000016/
SNS　Instagram

【温泉宿泊施設ハタハタ館に隣接する産直施設　産直ぶりこ】

キウイフルーツの仲間である「さるなし」の実を使った「さるなしソフト」。薄いグリーン色で、キウイのような味がします。
住所　山本郡八峰町八森御所の台51　地図
電話　0185-70-4020
ＨＰ　http://www.town.happou.akita.jp/docs/2015102000023/

【人気の豆腐屋さん　松岡食品】

豆腐屋さんの店先で販売している「豆乳ソフト」。甘さ控えめでヘルシーな豆腐風味です。
住所　山本郡八峰町八森古屋敷43-3　地図
電話　0185-77-2024
ＨＰ　http://www.matsuoka-foods.com/

【メニューが豊富な食堂　鹿の浦矢作食堂】

ワッフルコーンの「ごまソフト」は、ごま風味が濃厚。食べ応えがあるソフトです。
住所　山本郡八峰町八森泊台89-2　地図
電話　0185-77-3636
ＨＰ　https://www.facebook.com/YASAKU839/

【楽しいメニュー満載！　鹿の浦食堂サザエさん】

甘さ、香り、舌ざわり……全てにおいて上質感ただよう「プレミアムソフトクリーム」。クリスピーメープルコーンもおいしいです。
住所　山本郡八峰町八森 字泊台89-2　地図
電話　0185-77-2677
ＨＰ　Facebook

最後に八峰町の定住移住の情報満載のページをご紹介します。詳しくはこちら。http://www.town.happou.akita.jp/docs/2015091500450/
空き家情報にリフォーム支援など、情報が盛りだくさんです。まずは、八峰町暮らしをちょっとだけ体験してみるのも良いかもしれません。漁業や農業が盛んな八峰町での田舎暮らし。ぜひお気軽にお問い合わせください。お待ちしています！

取材日：2021年11月
記事中の価格は全て税込みです。

※本記事掲載の情報は、取材時点での情報です。（2021年11月）

魅力深堀り！取材レポートのまとめページに戻る