お知らせ

豊かな産業・文化と自然が共存する田園工業都市「にかほ市」

海と山に抱かれるにかほ市は、農業・漁業だけでなく電子部品を主体とする工業が盛んです。田舎暮らしとハイテクが溶け合うまちでは、四季折々の食、アウトドアレジャー、美しい景色が暮らしと深く結び付いています

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誰もがのびのび。自然と文化の市

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「赤ちゃんから高校生まで医療費が無料」「犯罪や交通事故が少ない」など安心感ある住みよいまち
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海上安全と大漁を願う掛魚祭り。金浦山神社に奉納された大鱈は鱈汁となって振る舞われる

秋田県南西部の県境に位置するにかほ市。山形県との間に「出羽富士」と謳われる高さ東北第2位の秀峰「鳥海山」がそびえ、その山頂から直線で約16キロの間近に雄大な日本海が広がります。松尾芭蕉が訪れ「東の松島、西の象潟」とも呼ばれた象潟海岸には、日本の夕陽百選にも選ばれた夕陽の絶景を一目見ようと全国から観光客が訪れます。

そうした自然に恵まれる市民の生活は、四季の表情豊か。春は秋田県内で最も早く桜前線が訪れ、勢至公園の約千本のソメイヨシノが人々の心を和ませます。夏には岩ガキやアワビなど日本海の恵みが食卓を彩り、各地で行われるスポーツや食・文化のイベントが大変盛り上がります。秋、紅葉に染まる山や高原は絶好のトレッキング・サイクリングスポットです。冬はハタハタ漁やタラ漁で港が活気にあふれ、食卓では鍋や郷土料理に舌鼓。水揚げされた大きな真鱈を神社に奉納する奇祭「掛魚祭り」も魅力です。

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白瀬南極探検記念館では、探検隊の業績や、白瀬矗氏の人物像、実際の雪上車などを常設展示している
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子育てものびのび。海水浴場や自然公園が多数あり、遊びながらスポーツや学びができる施設も整う

一方では、多くの偉人や文化人のふるさとでもあります。南極探検隊長として日本人初の南極探検を成しえた白瀬矗(しらせのぶ)中尉。メルヘンとセンチメンタルを表す木版画作品で近年再注目される池田修三氏。TDK株式会社の創立者で市の偉人として顕彰される齋藤憲三氏。そうした多様なロマンや偉功が市内に息づき、文化的な気風を漂わせています。

また、子育て世帯には「子育て支援」が充実していることが大きな魅力!「0歳児から5歳児までの保育料無料」「高校生までの医療費無料」といった経済面でのサポートのほか、「にかほ市ネウボラあのね」では、保健師・助産師・臨床心理士が妊娠期から子育て期の悩みや相談に応じ、不安の解決に積極的に支援しています。にかほ市のPRムービーには、市内の美しい景色と暮らしが詰まっています。

仁賀保高原の絶品ジャージー牛乳

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牛を品評する全日本ジャージー共進会で最高賞を受賞するなど、ジャージー牛普及にも大きく貢献した土田牧場
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目がくりくりとして愛らしいジャージー牛。国内の乳牛はホルスタインが大半を占めるため、ジャージー牛は貴重

海沿いの国道7号から車で約15分。鳥海山の北陵標高約500mの仁賀保高原に、年間十数万人が訪れる「土田牧場」があります。目指すのは「牛たちにとって日本一幸せな牧場」。約150ヘクタールの広大な牧草地では、ジャージー種一筋60年の情熱に育まれたジャージー乳牛約180頭が100%自給の安全な牧草を食べ、悠々と歩き回っています。

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牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、ウインナーなどの加工品にも「自然本来の味を届ける」という一貫したこだわりがある
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チーズトースト+ミルクセット(946円)。ジャージーソフトはカップとコーンを選べる(カップ/440円)

一番人気は「チーズトースト+ミルクセット」。厚みのあるサックリとした食パンに、滑らか熱々のナチュラルチーズがたっぷり!セットミルクはホットかアイスを選べるのもうれしいポイントです。
牧場の観光人気の火付け役となったジャージーソフトもぜひ味わってください。使用されている水分はミルクのみ。深い甘みながらしつこくなく、後味すっきり。伸びやかな食感も特徴です。

土田牧場では牛の健康と幸せが最優先。無理な搾乳は行わないので牛たちは長命になり、多くの子どもを産みます。そんな健康な牛のミルクは栄養満点。乳脂肪率が5%前後と高くコクがあり、タンパク質、カルシウム、ビタミンAなどの栄養分が豊富です。75℃30分の低温殺菌で栄養をそのまま残した「幸せのミルク」を飲めば、ミルクの本質的な味わいと甘みを感じることができます。
牧場内の「ミルクハウス」にはそんな牧場の恵が生きる軽食メニューが10種類以上!ジャージーソフト、ジャージー牛乳、豚ソーセージのやきやきポークなどなど……どれも土田牧場でしか味わえない安心・安全なメニューです。

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ヤギのハンナちゃん。柵がないのでこんなに近くに!100円でえさのニンジンを購入できる

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広大な牧草地に大小の湖沼が点在する仁賀保高原。バックには鳥海山が



犬、山羊、羊、うさぎなど、かつて多くの農家で親しまれていた動物たちが出迎える「セントバーナード舎」にも寄ってみましょう。撫でたり、餌をあげたり、声を掛けたりして友達になれます。ほかにも、牧場で働くトラクターの展示やパン・ピザ工房がある「ファミリーランド」や、牧場の歴史を振り返る「展示棟」など見どころが盛りだくさん。雨の日でも楽しめ、一人でもカップルでもファミリーでも気軽に立ち寄れる土田牧場は、ふるさとの牧場として多くのファンに愛されています。

澄んだ空気、山のミネラルに富む水、風車が立ち並ぶ雄大な景色。そうした鳥海山をとりまく自然の恵みがいっぱい溶け込む土田牧場のミルク。味わっていると、心も体も清々しく生き生きしてきますよ。
仁賀保高原には、休憩展望台やキャンプ場、サイクリングロードなどもあり休日の楽しみには事欠きません。

【土田牧場】

住所 秋田県にかほ市馬場冬師山4-6
電話 0184-36-2348
HP   http://tsuchidabokujou.web.fc2.com
定休日 
お正月の数日のみ。一部施設やパン・ピザは天気の良い土日に開放・提供(お電話でお気軽にお尋ねください)
営業時間
1〜2月 9:30〜16:00
3〜12月 9:00〜17:00

自然を満喫した後は、にかほ市ならではのミュージアムをご紹介します。

科学が身近な田園工業都市にかほ

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フェライト子ども科学館は、真上から見ると六角形。フェライトの結晶の形をしている
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齋藤氏と山崎氏の歩みを年表や模型で紹介するメモリアルホール。両氏の貴重な映像も見ることができる

世界約30カ国に生産拠点やグループ会社を持つTDKの創立者で、「フェライト」の工業化に成功した齋藤憲三氏は、にかほ市出身です。フェライトとは磁性体(電子素材)のことで、私たちが使うスマホや電子部品に幅広く使われています。
専門的な言葉ですが、科学リテラシーの高いにかほ市の子どもたちの間では常識!「フェライト子ども科学館」は、それを象徴するミュージアムといえます。

科学館には大きく2つの目的があります。1つは、齋藤憲三氏と、フェライトの工業化を発展させた山崎貞一氏の功績を語り継ぐ目的です。齋藤氏はTDK創業者や国会議員として知られる偉人ですが、その成功までには炭焼き・養豚・養鶏・アンゴラ兎の兎毛販売・塩作りなどなど…「2勝98敗の男」と呼ばれるほど多くの失敗も繰り返しました。メモリアルホールは、二氏の功績を通して“諦めない精神”を伝える場にもなっています。

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宇宙をイメージしたエントランスから館内奥へ「地球トンネル」を潜っていく。徐々に地球が近づいてくる
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館内には、実際に膨らんで上昇する熱気球が!奥には滑るとメロディが奏でられるメロディ滑り台も

もう一つの目的は、科学に親しみ学習する場を提供すること。フェライトにちなんだ磁力を使った展示のほか、人間が入ることのできるジャンボシャボン玉、米村でんじろう先生が解説するゲームやクイズなどなど盛りだくさん。学習の場といっても堅苦しさはなく、楽しみ、体験し、身体を動かしながら科学の不思議に親しめます。子どもはもちろん、大人も「どうして!?なぜ??」と目を丸くしてしまいますよ。

常設の展示だけでなく、磁石を使った体験教室や、3Dプリンター教室、近年はオンライン教室にも力を入れるなど、時流を捉えながら常に新しい科学を伝えています。
さきほど、にかほ市の子どもたちはみんなフェライトを知っているとご紹介しましたが、それは同館が市内全ての小学校の3年生と5年生を対象に、磁性にふれあう「移動実験教室」を開催しているからです。

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出題される気象条件に合わせ、風力・水力・太陽光の中から一番効率のよい発電方法を選ぶ対戦ゲーム
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約70種類の展示物がある館内は、秘密研究所のような雰囲気でわくわくする

市内にはフェライト子ども科学館のほかに、「白瀬南極探検隊記念館」「象潟郷土資料館」「斎藤宇一郎記念会」「TDK歴史みらい館」の4つのミュージアムがあり、各施設が連携しながら豊かな歴史や文化を発信しています。にかほ市の偉人たちの功績や情熱に触れれば、未来の可能性に胸がときめくことでしょう。

【フェライト子ども科学館】

住所 秋田県にかほ市平沢字宝田4-1
電話 0184-32-3150
HP http://www.ferrite.jp
定休日 月曜日(祝日の場合は次の日)
営業時間 9:00〜17:00(詳細はサイトをご覧ください)

さて、最後はオランダから移住したご夫妻が営む、人気のベーカリー&ビストロへご案内します。

欧州の食を発信するベーカリー

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CRUST自慢のパン・オ・ルヴァン。香ばしい皮、穀物の深い味と香りを楽しめる。軽くトーストするのもおすすめ

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手前からパン・オ・ルヴァン(470円)、サンドイッチ(450〜720円/写真は720円)、チャバタ(160円)

新観光秋田30景に選ばれる名園・勢至公園のほど近くに、2021年7月「ベーカリー&ビストロ CRUST」がオープンしました。営むのは、南オランダ出身のペーターさんと、秋田県出身で13年間オランダで生活してきた真望(まみ)さんご夫妻。店には毎朝約15種の定番パンのほか、季節のパンや、テイクアウトのサンドイッチなどが並び、ご夫妻の笑顔が輝きます。パンの購入だけでなく、軽食のテイクアウト、店内での飲食も可能です。

南オランダは、ドイツやベルギーに挟まれる食文化の豊かな地方です。ペーターさんはそこでシェフとして活躍する傍ら、パン作りを研究していました。そんなペーターさんは、来日して日本のパンの皮(クラスト)が柔らかいことにカルチャーショックを受けたそう。「ナイフがカリっと入る皮の美味しさを伝えたい!」という思いを込めて、店名を「CRUST」(クラスト)に決めました。皮の旨味を堪能できるハードパンを中心に、ドイツ、フランス、イタリア系の本格的なパンを提供しています。

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ボリューム満点のスープは週替わりで500円〜。写真は白身魚とミックスビーンズのスープ(800円)
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とても気さくな真望さんとペーターさん。移住後、市内の獅子ケ鼻湿原や元滝伏流水なども楽しんだそう

店内飲食のおすすめは、パンの食べ放題が付いた週替わりのスープ。旬の食材をふんだんに使ったスープはボリューム満点!この日は白身魚とミックスビーンズのスープで、タイ・タラ・海老・ひよこ豆・大豆・レンズ豆・タマネギ・サフラン…などなど具がたっぷり。ハーブの爽やかな香りとともに、食材の濃厚な旨味が染み渡ります。海老はぷりぷり、豆はほくほく。パンは力強く歯ごたえあるクラストと、内側のしっとりもっちりした食感が絶妙なバランスです。

2020年9月、ご夫妻は生後6カ月のお子さんと2匹の猫とともに、オランダのリンブルグ州からにかほ市へ移住しました。移住の目的は、子育てとお店の開業。にかほ市を選んだ決め手は、海山の自然に富み子育て支援制度が充実していたこと、自宅兼店舗の理想を叶えられる環境だったといいます。 移住して驚いたことは、日常生活で想像以上に車を使う機会が多いこと。食べ物の違いなどに戸惑いはなく、むしろにかほ市の水が甘くて柔らかいことがうれしかったそうです。
にかほ市の良いところについてお二人は、「オランダの風景は広大な平野だったので、山の緑がゆるやかに秋に色付いていくにかほの景色が美しく、感動しました。それでいて自然と街のバランスが良く、生活に不便せずゆったりした時間を過ごせるところが魅力です」と教えてくださいました。

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リノベーションした住宅の一角がCRUSTの店舗。かねてより希望していたテラスもある


ゆくゆくは夜のレストラン営業にもチャレンジしたいという「ベーカリー&ビストロ CRUST」。にかほ市に訪れたら、ぜひ欧州本場のハードパンと南オランダ出身シェフの料理を味わってください。

【ベーカリー&ビストロ CRUST】
住所
 秋田県にかほ市金浦字木の浦山25
電話 0184-74-7576
HP https://r.goope.jp/crust
定休日 月・火・金
営業時間 9:00~17:00 (水・木・土)
9:00~15:00 (日)

※本記事掲載の情報は、取材時点での情報です。(2021年12月)

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この記事に関するお問い合わせ

  • 秋田県 あきた未来創造部移住・定住促進課
  • 〒010-8570 秋田市山王4-1-1
  • Tel:018-860-1234 Fax:018-860-3871

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