インタビュー

地元で「秋田らしさ×Wedding」の仕事で生きていく

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プロフィール

由利本荘市地域おこし協力隊 遠藤千賀子さん

○所属:由利本荘市役所 地域づくり推進課(活動期間:2022年4月~)

○活動内容:若者の交流の場づくり・イベントを企画

○出身地:秋田県由利本荘市


―自然・人・リフレッシュできる秋田に戻りたい―

秋田を離れて20年。オーストラリアで出逢った「ウエディング」の仕事。仙台のホテルでウエディングプランナーや、ウエディングプランナーのための専門学校での講師など10年以上、ウエディングに関わる仕事をしてきた。そんな折り、あるセミナーで「明日、人生が終わるとしたら何を後悔しますか?」と問われて出てきた答えは「秋田に帰らなかったこと」。

「秋田に戻るために、どうしたら良いか、今、私ができる事は何かを考えました。その中で、自然環境や場所、食材、協力的な人がいる地元、秋田でフリーランスウェディングプランナーの仕事をする!という明確な目標ができたんです」

秋田県のAターン就職希望者用の「あきた就職ナビ」に登録し、得た情報が由利本荘市の地域おこし協力隊の募集情報だった。協力隊の活動内容は、若者の交流のための場づくり・イベント企画で、3年の任期を終えて、「ウエディングプランナー」として起業するためにもぴったりの活動内容だと感じた。

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「もし、起業するために戻ってきて、1人でヨーイドンだったらここまで行動できなかったと思います。仕事もなく不安定な状態での起業準備は、地元とはいえ、とても大変だったと思うんです。でも、私の協力隊のミッションは、地域の若者にまちの魅力に気づいてもらったり、繋がりを持ってもらうための若者の交流の場づくりだったので、その企画や場づくりのために、まずは地域の魅力的な場所などに詳しい人、何かが得意な人を、知る、探す必要がありました。同時にそれが私自身の起業のためのリソース集め、必須の基盤づくりになりました。」


―アベイバ(ABEIBA)に行けば、地元の新しい魅力を知れる!暮らしが楽しくなる―

若者の交流の場を、秋田県の「あんべいい(ちょうどいい)」と「場所」を組み合わせた言葉で、アベイバと名付けている。

○アベイバ
https://www.city.yurihonjo.lg.jp/1001506/1001551/1009848/1001585/1005560.html

○由利本荘市地域おこし協力隊【アベイバ】 - Instagram

https://www.instagram.com/abeiba_yurihonjo/

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2022年4月に着任し、6月には早速、最初のイベントを企画した。最初は集客に苦労したが、遠藤さんのこれまでの経験を活かした、参加者が楽しい、居心地の良い素敵な場づくりや、SNSで参加者の感想を発信するなどの工夫で、10月には募集を開始するとすぐに満員御礼となるイベントとなった。

女性の参加率を高めるために、女性のニーズを重視しながらも、男女共に楽しめるような要素を組み込むことで、女性の参加率も安定的となった。3年間で34回のイベントを行い、参加者は述べ600人にのぼる。リピートも多かったが、毎回、新しい方も参加してくれたという。

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「地元が廃れていく姿を見たくないという心理もあるかもしれませんが、「魅力やあるもの」を見つけ、工夫して創るというのは、これまでの仕事で培ってきたマインドかなと思います。だから、町のいいところが自然に目に入ってきました。アベイバにいけば、地元の新しい魅力を知れる、日常が楽しくなる!そんな場所になればという思い一心でやってきました。」

開催したイベントは、由利高原鉄道での「映えスポット探し」、鳥海山木のおもちゃ館での閉館後の工作イベント、世界中から坐禅をしに旅行者がやってくるという、鳥海山国際禅堂での坐禅イベント、コーヒー屋さんからコーヒーの淹れ方を学ぶイベントなど。

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「コーヒー屋さんにイベントの協力をお願いしたことをきっかけに、コーヒー屋さん自身が、なるほどこうすれば良いのね!と、イベントを開催するようになったり、色々なマルシェに出店されるようになったり、シニアの方達も、地元のいい場所を教えてくれようとしてくれたのも嬉しかったです。そして、何組かカップルが誕生している報告を受けていて、そのほか、イベントをきっかけに遊びに出かけるような友達の輪が広がっています」


―協力隊制度に日本一感謝しているのは、私では!?―

「秋田に戻って起業したかった私には、最高の制度でした。制度に日本一感謝しているのは、私ではないかと思っているほどです。この制度のおかげで、秋田に戻るだけではなく、より深く地元の魅力を知ることができたし、色々な人と繋がれたし、大好きな地元にも少しは貢献ができて、何より、秋田に根ざしてやっていきたいプランナーの仕事で生きていく道筋を得ることができました。この制度があったからこそ、拓けた道だと感じています」

遠藤さんは、2025年3月に任期終了を控えていて、これまで、任期後のフリーランスウエディングプランナーという仕事のために準備を進めてきた。1月「Spell wedding」という屋号で開業し、5月には由利本荘市のハーブワールドで、幼い頃から知っている地元の知人カップルの結婚式をプロデュースする。

「Spell」という言葉には、フリーランスウェディングプランナーになるとしたら大切にしたいと思っていた「言葉や想いを綴る」という意味があり、ウエディングの仕事を続ける理由となっていることが込められているという。

○Spell wedding
https://www.instagram.com/spell_wedding/

遠藤さんのこれからの活躍がとても楽しみだ。

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―任期後のビジョンがある上でのwinwinwin―
 

「秋田に戻りたいと考えている方にはとてもおすすめです。任期後のビジョンがあると、なおいいと思います。地域の活性化のために、それまでの経験やキャリアを活かしつつ、任期後の仕事の準備も並行して進められると最高だと思います。皆さんにぴったりの活動内容やミッションに出逢えますように!」

インタビュー日 令和7年2月26日

 

この記事に関するお問い合わせ

  • 秋田県 あきた未来創造部移住・定住促進課
  • 〒010-8570 秋田市山王4-1-1
  • Tel:018-860-1234 Fax:018-860-3871

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