私、ナマハゲに呼ばれたのかも
プロフィール
男鹿市地域おこし協力隊 浅井安奈さん
○所属:男鹿市企画政策課(活動期間:2023年2月~)
○活動内容:移住定住サポート、SNS等を利用した情報発信
○出身地:大阪府茨木市
―YouTubeの動画に惹かれるまま―
「え?何、ここどこ!?」
youtubeの動画をみていたときに目に入ってきた風景。その風景の地形の魅力や異世界感に心を奪われてしまった、その場所が男鹿だった。そして、動画の出会いから半年後には、男鹿の地域おこし協力隊に着任していたという。動画で観た風景の魅力に惹かれるままに、すぐに秋田を訪れた。仕事の都合上、初訪問で男鹿までいくことはできなかったが、秋田市でリモートワークをしながら数日を過ごし、さらに秋田の魅力に惹かれてしまったという。食が大好きな浅井さんは、秋田の味噌や醤油が今まで食べたことのない美味しさで、その奥の深さにまた魅了されてしまったという。さらに、滞在中に出会った人達の人柄にも惹かれた。秋田の郷土料理や日本酒、文化など、丁寧に教えてくれたのだという。なかでも、安藤醸造の味噌がお気に入りで定期的に購入するそう。浅井さんは、車でアメリカを旅したり、ワーキングホリデーの体験もあるなど、国内海外問わず様々なところの滞在・訪問経験があるが、特別に秋田の印象が強く残ったとのこと。帰ってからも、秋田や男鹿のことを調べているうちに、インターネット上でたまたま見つけた文字が「地域おこし協力隊」だった。なんだろうと思ってクリックすると「動画を編集して、暮らしや地域の魅力を発信する!」仕事と書かれていてこのタイミングで出くわすのは、私の使命かも?!と思い、応募した。
男鹿の大自然を満喫
―色々な気づき、新しい体験、「充実」のひとことに尽きる―
着任して2年目。生活も仕事も「充実」の一言に尽きるという。
本来なら10年位かけて経験できること、または普通は経験できないようなことを協力隊を通して、体験できている、沢山の新しいことを学び成長できていると感じている。
「活動の中で、田植えや耕作放棄地の活用でそばの種まきに携わったことで、食べられる喜びや生産者さんへの感謝など、今まで気づけなかったことに気づいていく毎日です。最初は方言が理解できなかったけど、理解できるようになる中でコミュニケーションの面白さに気づいたり、苦手な虫とたくさん遭遇する環境ではあるが、なんとか過ごしていること(笑)、ナマハゲ文化に携われること、本当に全てが貴重に感じています。車をあえて持たないのも、不便を楽しむのが好きなんです。車を持つと他の人と同じ視点になってしまうかなと思い、あえて持たないでいたりします。」
つまごわらじ作り体験
そばの種まき(ジオカフェ)
―地域の方や何かに挑戦したいと思っている人のサポートが出来ているかも―
活動では、主に動画やSNSで男鹿の暮らしや魅力を発信したり、移住定住促進のための首都圏での移住イベントに参加したり、移住に関する問い合わせや相談対応をしている。2年目に入ってからは、1年目に男鹿半島・大潟ジオパークガイド養成講座を受講してジオパークガイドになったことをきっかけに、イベントの企画や運営サポートをしている。講座を通じ、より地域の人たちと繋がることができたという。その関わりの中で、同時期にガイドになった移住者と活動を始めた。それが「ジオカフェ」だ。コンセプトは「ジオを通じて、男鹿の魅力を再発見するきっかけの場、地域との繋がりができるみんなの居場所」だ。ジオカフェを始めるにあたって運営の方法についての相談相手になったり、そのほか準備や当日のサポート、動画での撮影や、youtubeで配信作業を行っている。
「男鹿に来る前、東京で暮らしていたときは、コロナ禍で自分がしたいことって何だろうと見つめ直しました。そのときに思ったのは、プレイヤーになるよりも、やりたいことがある人の背中を押すことやサポートをしたいということでした。ジオカフェを始めてから、SNS投稿や資料作成など自分では何気なくやっていることで、周囲からありがとうと言われるようになり、誰かのサポートをできているかもしれないと、そう言われてすごく嬉しかったです」
〇おがジオちゃんねる
https://youtube.com/@ogageo_channel?si=3u-FFUcgrcOFbMgb
男鹿半島・大潟ジオパークガイドになったことをきっかけにはじめたチャンネル。
空からみた男鹿半島やジオカフェの動画、新米ジオガイドとして活動する様子をのせていく予定。
〇男鹿半島・大潟ジオパークガイドの会
http://www.oga-ogata-geo.jp/about
男鹿半島と大潟村のジオパークには、過去7000万年の大地の歴史をほぼ連続して観察できる地層が揃っている。その地形や、男鹿のナマハゲに代表される文化や歴史、自然、動植物など大地の恵や食文化など、地層に刻まれた大地と人の物語とその魅力を伝えるのがガイドの仕事だ。
ジオパークガイドの研修
ジオサイトの紹介(ジオカフェ)
―秋田の食やお土産を海外に発信・流通できたら―
「秋田って本当にいいところなんですよね、ナマハゲ行事は、以前、小正月の1月15日に行われていて、自分の誕生日が1月15日で、これを知ったときは運命を感じて、私、ナマハゲに呼ばれたのかも!?と思ったくらいです。まだ秋田に来て2年目、男鹿も秋田も知らないことだらけ、まだまだこれから魅力発掘を楽しんでいきたいです」
「協力隊が終わった後は、できるならこのまま男鹿にいたいです。そのために何を仕事にしていけるか、まだまだアイデアベースですが、前職の貿易の仕事の経験を活かして、男鹿や秋田の素敵な商品や食を海外流通することができたらいいなと思っています。秋田のお土産を、よく友人や家族に配りまくるのですが、みんなからの感想を元に、どの商品が人気なのか個人的に調査したりもしています。、このお土産マニアな性質も何かに活かせないかなと考え中です」
―ミッションが自分に合うかの確認を―
「協力隊という仕事は、新しい地域で暮らす、地域に飛び込むということでもあるのですが、行政と関わる仕事でもあるので、(それまで民間企業で働いた経験者であれば)行政という未知の世界に踏み込むことでもあると思います。入ってみないとわからないことや驚くこともあるかもしれません。だからこそ、ミッションが自分がやりたいことなのか、好きなことなのかをしっかり確認して、挑戦してみてほしいなと思います。」
インタビュー日 令和6年10月3日
この記事に関するお問い合わせ
- 秋田県 あきた未来創造部移住・定住促進課
- 〒010-8570 秋田市山王4-1-1
- Tel:018-860-1234 Fax:018-860-3871