インタビュー

地域課題をテクノロジーで解決

プロフィール

東成瀬村地域おこし協力隊  近藤 純光さん(2021年4月~)

〇所属:東成瀬村企画課

〇活動内容:YouTube、SNS、TV出演等を活用した村のPR
      なるテック(東成瀬テックソリューション株式会社)の経営
      村の地域課題改善のサポート

〇出身地:福岡県北九州市 


―IT業界から地方の地域おこし協力隊へ―

秋田県東成瀬村。人口2450人ほどの村に、令和3年10月、村出資の第三セクター方式の企業東成瀬テックソリューション株式会社、通称なるテック(以後なるテック)が設立された。今、県内外から多くの若者が集まり、協力隊として活動している。令和6年2月7日現在、従業員数(協力隊)は54名で平均年齢は27歳。

代表を務めるのが東成瀬村地域おこし協力隊の近藤純光さんだ。前職ではITビジネスのコンサルタントなどを10年ほど経験し、令和3年4月に地域おこし協力隊として移住。YouTubeやSNSによる情報発信で村のPRをする傍ら、本事業(なるテック)の企画提案を持ち込んだ。
 

代表を務めるなるテックの研修で登壇する近藤さん

 


―都心部から若者が一番集まる村を目指して―

都内でITビジネスの会社を立ち上げていた近藤さんが、なぜ東成瀬村の地域おこし協力隊になったのか。

地域おこし協力隊着任前、村を訪れ課題などのヒアリングや今後の展開などを共有し、意気投合。村に対する危機感やそのリーダーシップに惹かれたのが最初のきっかけだという。何度か村を訪ねるうちにビジネスパートナーとして何かできないものかと考えた。そうした構想の中で企画提案したのが公的企業なるテックだ。地域おこし協力隊制度を活用し、東成瀬村への移住促進、IT人材の育成を担っている。

現在、なるテックは役場職員と「東成瀬村地域課題解決プロジェクト」と題した官民連携の事業の企画立案から実行、過疎化の進む東成瀬村へ都心部から若者を呼び寄せるための人材採用、育成業務などを積極的に行っている。
 

名護市で開催されたスマートシティを目指した地域課題解決研究会に備前村長(右)と参加
※真ん中は沖縄県名護市の渡具知市長

 

また、なるテックでは、地元の温泉水を活用した化粧水開発や地元の保育園や地域事業者(民宿や建設会社)のwebサイトの制作、コンサルティングを独自事業として展開している。

「若い世代、子育て世代の都市一極集中を減らすためには地方での暮らしに魅力を感じられる企業をつくることが大切だと思っています。高校のない東成瀬村で育った地元の若者に村に帰ってきたいと思える企業、村づくりを目指したい」と近藤さんは言う。

 

冬には自分の背丈を超える積雪に見舞われるがそれもまた楽しい

 

東成瀬村での暮らしもだいぶ慣れてきた。雪国での生活は正直大変だと感じることも少なくないが、地域の方々からの助けも借りて雪寄せなども経験し、除雪用具の扱いも大分、慣れてきた。

地域活動にも積極的になるテックのメンバーと参加し、地域の夏祭りや食事会の企画運営、高齢者向けにスマホ教室なども行っている。

 


―協力隊になろうという人に向けて―

「地域おこし協力隊は志を抱き、地域に何か貢献したいという方にとってはとてもありがたい制度です。一方で「闇」「やばい」「ひどい」などの言葉もネット上には多くあり、不安に思う人もいるかもしれません。私もそうでした。しかしそれは、募集要件のミスマッチや着任前後のコミュニケーション不足が原因です。着任後のビジョンや活動についての経費、住民の方々をご紹介いただけるのかなど、解像度の高い質問をし、双方に齟齬のないようにすることが大切です。熱意は伝わります。なにかを今始めようと思っているなら、今が人生で一番若い時です。ぜひ、一歩踏み出してみてください!! 」

 

社員との活動報告会でのひとコマ。円陣を組み、一致団結。

 

2024年2月7日インタビュー実施。
 

湯沢市 地域おこし協力隊 古賀 恵理子さん                        (活動期間:2020年4月1日〜)

PRとデザインの力で地域のブランディングに貢献する
大潟村地域おこし協力隊 明平 冬美(あけひら ふゆみ)さん
(活動期間:2021年10月〜)
○所属:大潟村総務企画課
○活動内容:地域資源の価値創出、関係交流人口の創出と拡大・イベントの開催、秋田県立大学との連携強化
○出身地:秋田市

この記事に関するお問い合わせ

  • 秋田県 あきた未来創造部移住・定住促進課
  • 〒010-8570 秋田市山王4-1-1
  • Tel:018-860-1234 Fax:018-860-3871

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