インタビュー

ママも、パパも、子ども達も、のんびり暮らせる秋田市へ

プロフィール

秋田市地域おこし協力隊 毛利菜摘 さん(活動期間:2021年4月~)

○所属:秋田市 企画財政部 人口減少・移住定住対策課

○活動内容:移住定住コーディネーター、SNSによる移住後の生活情報発信、
      子育て世帯を対象としたイベントの企画、運営 

○出身地:神奈川県横浜市


―コロナ禍での働き方の変化がきっかけ―

ブライダル業界や語学学校の営業事務などで働いていた毛利菜摘さん。旅行や自然が好きで人と話すことも大好きな彼女が移住を考えたきっかけは、コロナ禍での働き方の変化だったという。

「東京にいる頃は夫婦で多忙な働き方をしていたんです。夫は満員電車で通勤し、毎日遅くまで働き、電車を何度も乗り換えてやっと帰宅。土日も出勤があり、夜型の生活で疲れていて、まともな生活をしていないな、と感じていました。それがコロナ禍になり、夫婦2人ともリモートワークとなり、自由に過ごす時間が増えました。やっとまともな生活になったときに、もう元の生活には戻りたくないよね、以前のようにがんがん働くことが本当にいいものなのか?と夫婦で考えるようになりました。」

もともと横浜で生まれ育ったこともあり、自然の多い場所に憧れを感じていた毛利さん。夫婦で地方移住を考えるようになり、2020年に移住のリモート面談に申し込んだ。当時は他の移住先も候補にあり、いくつか面談したという。

「秋田は祖父母宅があり、長期休みに来る場所でした。結婚した時に祖父母に夫を紹介した際、夫も秋田を気に入ってくれていて、一目ぼれのような感覚かもしれません。私は秋田にはもともと慣れていたので、どんどん秋田への移住に気持ちが膨らんでいきました。」


―子育て世代への情報発信や交流促進の活動へ―

移住を決めた後に、移住支援をミッションとする地域おこし協力隊の募集を知った毛利さん。

「いざ自分が移住するとなると現地の情報を探すのに苦労しました。移住サイトも当時出来たばかりだったので、美味しいお店の情報すらもあまりわからず。なので、自分がそれを発信したり、移住の相談役としてと色々な人に地域の事を丁寧にお伝えすることができれば、今までの仕事の経験や旅行好きな部分も活かせて良いのではないかと感じたんです。」

しかし、合格の知らせと同時期に妊娠が発覚。2021年4月着任するものの、8月には産休に入ることに。

「最初は着任を辞退しようと思ったんですが、むしろ来てほしいと言っていただきました。ありがたいことに無事に産休に入ったものの、コロナ禍に初めての出産。人との交流が制限されていて、わからないことだらけで。知り合いも少なく、どうやって冬を越せばいいのかと。今思うと、産後うつもあったのか、落ち込んだり、泣いてしまう日もありました。」

しかしそんな経験から、翌年4月の復帰後、子育て世代への情報発信や交流活動に全力を注ぐようになる。

「もっと多くの子育て世帯に秋田に来てほしいという思いから、地域の子育て情報や行政のサポート制度など、子育てに役に立つ情報だと思ったらすぐに発信して広めたり、移住者に限定せず、いろんな方々が交流できるようなイベントを企画して開催するようになりました。」

実際に移住してきた子育て世帯から話を聞くと、やはりみんな孤独を感じていたという。

「参加者さん同士でおすすめの小児科や耳鼻科、小学校準備についてお互いに情報共有しあったり、お餅つきやだまこ鍋など秋田っぽい体験をしてもらったり。秋田にきてよかったなと思ってもらえる会を実施してきました」

まままるしぇ・ボランティアスタッフのみなさん


 

移住ツアーで稲刈り体験

 

-秋田が好き!と思える瞬間を―

そんな中で母親達から多く聞いた声が「育休中に資格を取ったけど披露する場所がない」「イベントを開催したくても子どもが小さいから預けられない」「わんぱくなちびっこが遊びに行ける場所が限られている」ということでした。

そこで企画したのが、キッズスペース完備、ママが主役の「マママルシェ」。ハンドメイド商品やフリーマーケットなど、大人も子どもも出店できるイベントで、2023年春はセリオン、夏は一つ森公園で開催。すでに秋の開催も決定している。ママたちからもボランティアスタッフを募集し、意見を出し合ったり当日の運営もお願いしている。みんなが「秋田って楽しいな!秋田のことが好きだな!」と思える瞬間を増やしたいとの思いで活動している。
 

7月の移住者交流会の様子


 

最近では「おやこ劇場」を十年ぶりに復活させ、人形劇やコンサートなどを親子で楽しめる機会を作っている。

「秋田の人はとにかく優しい。温泉では、私が体を洗う時間、子どもをおばあちゃん達が抱っこしてくれた事が何度もありました。そして、さくらんぼ狩り、山菜採り、稲刈り体験など、自然と触れ合う機会が身近にあります。都心に住んでいた時は、大好きなキャンプに行くにも長い時間ドライブしてやっとたどり着く感じでしたが、今は本当にさくっとふらっと近場で大自然が気軽に楽しめます。子どもが小さいので、何かあったらすぐに帰れるのも安心です」

秋田生活を満喫している毛利さんは、任期後も引き続き、秋田の魅力とリアルをお伝えしながら、秋田で愉しんで暮らす人が増えるよう移住支援の仕事、そして、親子で憩える場所づくり等、子育て世代にとって魅力的な環境づくりをしていきたいという。
 

秋田おやこ劇場のスタッフと劇団のみなさん


 

秋田おやこ劇場の10月のコンサートの様子

 


―協力隊を考えている人へ―

地域おこし協力隊は本当に沢山の可能性のある仕事です。私もまさか自分がこんな働き方になるとは思ってもいませんでした。ただの主婦、ただの会社員だった自分でも、「やってみたい」と思ったことが、みなさんの協力を得て形に出来ています。

「私で大丈夫かな?」と思っている方も、秋田では地域の方が協力してくださるので、いろんな世界が広がると思います。人生の中でもとても濃い2年間になりました。子育て中のママにもおすすめです。実際、とても大変だったこともありますが、周りのみなさんに子育てを手伝っていただきました。イベントの仕事の日も市役所の方やボランティアさんもみんなわが子を見守ってくれます。おかげでこどもは人見知りをせずにのびのび成長しました。

私自身も、協力隊という仕事を通じてより、秋田を好きになり新たなチャレンジをたくさんいただきました。悩んでいる方はぜひ!まずは応募してみてくださいね。
 

2023年10月4日インタビュー実施。

湯沢市 地域おこし協力隊 古賀 恵理子さん                        (活動期間:2020年4月1日〜)

PRとデザインの力で地域のブランディングに貢献する
大潟村地域おこし協力隊 明平 冬美(あけひら ふゆみ)さん
(活動期間:2021年10月〜)
○所属:大潟村総務企画課
○活動内容:地域資源の価値創出、関係交流人口の創出と拡大・イベントの開催、秋田県立大学との連携強化
○出身地:秋田市

この記事に関するお問い合わせ

  • 秋田県 あきた未来創造部移住・定住促進課
  • 〒010-8570 秋田市山王4-1-1
  • Tel:018-860-1234 Fax:018-860-3871

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