自分で栽培した山ぶどうでワインを醸造してみたい
プロフィール
小坂町地域おこし協力隊 熊澤圭祐さん(活動期間:2022年4月〜)
○所属:小坂町観光産業課農林班
○活動内容:ブドウ栽培作業、小坂七滝ワイナリー醸造作業
○出身地:神奈川県平塚市
―ここでのびのびと暮らせたらいいかも―
熊澤さんのお母さんが小坂町出身で夏に子どもたちを連れて遊びに行った際「あ、ここでのびのびと暮らせたらいいかも」と直感的に思ったのが、秋田に移住するきっかけだった。
「それからすぐ仕事探しを始めました。神奈川にいる時は生花店で働いていたので、ダリアとか金魚草が秋田では名産なのを知っていて、当初は秋田で花の栽培に関われたらいいなと仕事を探していました。その中で、小坂町でワイナリーの存在を知り、調べる中で、今の協力隊の仕事に出会いました。山ぶどうの栽培と、小坂七滝ワイナリーでの醸造作業が協力隊としての活動です。」
―ぶどう畑という新しい職場―
ワインはヨーロッパ品種のぶどうで醸造するのが一般的だが、小坂町では土地にあった山ぶどうで醸造する事に価値を見出し、町をあげて山ぶどうの栽培を推進している。ソムリエの田崎真也さんが、2023年のG7サミットのためのワインとして山ぶどうワインを選ぶなど、山ぶどうで醸造されたワインの注目も需要も高まっている。しかし、小坂町の山ぶどうの栽培の担い手は高齢化で減る一方。その担い手の一人が熊澤さんというわけだ。
「いまは地元の方に教わりながら栽培をしていますが、とても楽しいです。畑が七滝の麓にあるのですが、ぶどう畑が密集しているのでとても気持ちよく仕事ができる場所です。地元の方々にとっては、何がいいんだ?と笑われますが、都会からきた私には素晴らしい環境です。」
―子育てもしやすく元の生活には戻れない―
一緒に移住されたご家族の様子や秋田での生活についてもお尋ねしてみた。
「子どもたちも保育園に馴染んでいるし、妻もパートに出てお友達もできて楽しそうです。子育てもしやすいと感じています。例えば、出かける時も、都会にいた時は、車が多いので神経を使っていたけれど、いまは家から出ても安全度が高いのでのびのびと育てられています。また、家が広くなり騒音を気にしないで良いのが大きな変化です。都会のアパートに慣れてはいましたが、思いっきり遊べるこの大きな家で暮らしてしまうと、元には戻れないですね(笑)。」
「あとは、都会で暮らしていた時は、どこに行くにも渋滞してたり、銀行でも待たないといけなかったり、今思うとストレスを感じていたことに気づきました。今はどこに行ってもスイスイといけるし、空いているし、待たない。そういう生活のストレスがないし、不便さもほとんど感じていません。田舎あるあるで、家に帰るとお野菜がおいてあったりでご近所づきあいも楽しく、そしてありがたく過ごしています。やはり、人の温かみを感じますよね。」
取材させていただいた当日も、渓流釣りに朝から行かれていたとのこと。元々は手を汚したいくないタイプだったそうだが、すっかり山遊びにハマっている自分自身に新鮮さを感じられている様子。新しい自分の発見にも繋がっているようだ。
―これからの抱負についてー
今年、2023年には第1回全国山ぶどうワインコンクールが開催される小坂町。小坂町でこれからしていきたい事をわくわく感たっぷりに語ってくれた。
「山ぶどうワインのイベントを増やしていきたいと思っています。BBQ検定を受けてワインとのマリアージュを考えたり、美味しい楽しい企画を沢山生み出していきたいです。また、ぶどう栽培についてもちゃんと学んで、退任後は自分の土地でぶどうを栽培して、そのぶどうでワインを醸造したいと思っています。」
―秋田での協力隊を考えている人へメッセージー
「僕は協力隊になりたいと思ってなった訳ではないけれど、こうして楽しく活動できています。気軽に応募してみるのがよいのではないかと思います。何より、秋田での生活は気持ちよいしストレスがないので、ぜひ1度でいいから秋田に来てみてほしいです!。」
2023年6月20日インタビュー実施。
この記事に関するお問い合わせ
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