インタビュー

アウトドアコンテンツを活かしたエリアデザイン

プロフィール

湯沢市地域おこし協力隊 古賀 恵理子さん (活動期間:2020年4月1日〜)

○所属:湯沢市 観光・ジオパーク推進課

○活動内容:小安峡温泉地域のとことん山キャンプ場などのアウトドアコンテンツを活かしたエリアデザイン

○出身地:東京都


世界の旅を経て秋田へ

学ぶことの面白さや教育に魅力を感じ、塾の全国展開や教育系出版事業を手がける企業で働かれていた古賀恵理子さん。仕事を通して子どもたちに伝えてきた「好きなことをする人生」を自分も実現したいと、2018年に退職し、夢だったシルクロードの旅へ出発したという。

「数々の国境を越えて徒歩の旅を続ける中で、その土地ならではの日常の幸せや美しさに心を打たれて。その国らしい美しさが、少子高齢化などの課題で消えていく流れをどうにかできないかと考えるようになりました。自然と共存する日本的な関わり方が好きだという想いにも気づき、帰国して日本ならではの自然や文化を残す活動をしたいと考えました。転勤族の私のルーツを辿った時、祖母の家があった秋田の思い出が浮かんだんです。」 

そんな中で出会ったのが、キャンプ場の体験プログラム創出を担う、湯沢市地域おこし協力隊の募集だった。教育に関わり続けたい想いも持っていた古賀さんは、ここならばと飛び込むことを決め2020年4月に隊員として着任した。


地域の人々の想いと共に企画を実現

活動内容は「とことん山キャンプ場」での体験プログラム作りや、キャンプ場のある小安峡温泉地域のエリアデザインづくり。とりわけ最も印象深い取り組みは、近隣の皆瀬小学校で1泊2日の学年行事を創ったことだという。

「コロナ禍で学校行事の中止や延期が続く中、子どもたちが地元の良さを感じる機会があれば、との前任の校長先生とのお話から企画がスタートしました。地場産のごはんを堪能したり地元の豊かな自然を感じたりしてもらうにはどんな方法や流れが良いのか、1年がかりで検討や交渉を重ねました。地熱乾燥野菜を使ったカレー、地元ガイドさんによる穴場スポット巡りなど、本当に多くの方々や地元企業にご協力いただいて実現することができました。」

古賀さんの話には多くの地域住民が登場する。それには理由があるようだ。

「地域おこしという言葉から、協力隊自ら地域活性化を担う存在と思われがちですが、任期終了に伴い企画が終わってしまうのではなく、いろんな人が絡まって先々まで続いていくことが大事だと思っています。キャンプ場でも、自主実施イベントを開催しながらも、出店者募集企画など人が入りやすい仕組みを整えたり、想いを持つ方々や団体と連携したイベントを実施したりしてきました。何かやりたい人を応援することが好き、という元来の性分もありますね。」

皆瀬小学校4年生 学年行事の様子


協力隊は0→1(ゼロイチ)で挑戦する絶好のチャンス

任期終了後も、何らかの形で地域と外を繋いでいきたいと古賀さんは語る。

「秋田には頑張る人がたくさんいることを知ったので、足を運ぶきっかけを提供するなど県外と県内の人や場所を結び、秋田に人の流れをつくっていきたいですね。」

そんな古賀さんに、これから協力隊を目指す方に向けてのメッセージを伺うと、きっかけはゆるくて良い、という言葉が返ってきた。

「0→1(ゼロイチ)でこんなにも色々なことに取り組める仕事って、なかなか無いように思います。生み出す面白さを味わってみたい人にとって地域おこし協力隊は良い仕事だし、選択肢の一つになり得るのでは。チャレンジには失敗がつきものですが、優しく受け入れてくれて、時にカバーしてくれる人がいて、自然環境も多い秋田は、チャレンジしやすい場所ですよ!」

職場から望む風景

2022年6月27日インタビュー実施。

湯沢市 地域おこし協力隊 古賀 恵理子さん                        (活動期間:2020年4月1日〜)

この記事に関するお問い合わせ

  • 秋田県 あきた未来創造部移住・定住促進課
  • 〒010-8570 秋田市山王4-1-1
  • Tel:018-860-1234 Fax:018-860-3871

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